小児歯科
小児歯科を「子どものむし歯を治すところ」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。それは小児歯科がおこなうことのほんの一部です。
お口の健康を維持するための診療
小児歯科は、日々、成長の途上にあるお子さまのために、お口に関する病気の予防と治療をおこない、定期診査でお口の健康を維持し、お口の健康を保つ食生活や生活習慣を身に付けるお手伝いをする診療科目です。当院は、豊富な知識と技術を持ったスタッフが、高度な設備を用いて、最善の小児歯科治療をご提供します。また、治療にともない歯並びが悪くなる場合でも、矯正についてのご相談に乗ることができる専門医院でもあります。
痛くない治療をおこないます
「歯医者さんは痛い、こわい」というイメージを一新します。通常のむし歯の治療ではほとんど痛みを感じることはありません。お子さまが「痛い、こわい」と感じるのは、麻酔の時です。麻酔時の痛みは、大きく分けて次の2つが考えられます。
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麻酔針を刺した際の摩擦
麻酔液を注入する際の高い圧力を「痛い」と感じるお子さまが多いです。当院では、表面麻酔のゼリーを歯肉に塗っているので、針を刺しても気づかれないほどです。
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電動注射器
世界最細の33G注射針を使用し、IC制御で一定の圧力・速度で麻酔を注入するので、痛みの少ない注射を可能にします。
どうしてむし歯になるの?
ミュータンス菌は、子どもの歯が生え始めた頃(1歳~2歳前後)に、母親などから子へ感染すると考えられています。そのため、3歳ぐらいまでは、感染の機会をなるべく少なくすることが重要です。母親の口の中にミュータンス菌が多いと、それだけ子どもにうつる確率が高くなります。母子ともに、むし歯治療やむし歯予防が重要となります。
健康な状態の歯。
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食べると細菌が増え、プラークを形成する。
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プラーク中の細菌が酸を出す。
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酸により、歯の成分であるミネラル(カルシウムやリン)が溶け出す。<脱灰>
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だらだらと食べ続けると、さらに脱灰が進む。
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歯磨きが不十分で、プラークがついたままの状態。むし歯になる。
むし歯の進行と治療
幼稚園や保育園、学校の歯科検診などで、歯医者さんが歯を見ながら、「C1」や「C2 」と言っているのをお聞きになったことがあると思います。あれはむし歯の進行具合のことです。「C」は「カリエス」の略で、英語で「むし歯」の意味です。ここでは、むし歯の進行と治療についての基礎知識をお伝えいたします。
むし歯の4段階
C1
歯の表面のエナメル質、あるいはわずかに象牙質の一部が侵された状態。痛みはほとんどありません。この段階で治すのがベターです。
C2
象牙質の大部分が侵され、穴があいてしまいます。冷たいものや風がしみて痛むことがあります。小さな穴に見えても、広い範囲を削らなければならないこともあります。
C3
象牙質は完全に侵され、歯の神経の歯髄まで達しています。ズキズキした強い痛みがあり、炎症を起こすと、治りにくく腐りやすいので、抜かざるをえない場合が多くなります。
C4
歯がほとんど根っこだけになった状態。 神経は腐敗し、根の端に膿袋ができていると、治療が困難となり、歯を抜かなくてはならなくなります。
むし歯が進行すると、歯並びにも影響を与えます。大切なお子さまの歯がこのような状態にならないように、ピッコロクラブで予防とメンテナンスをがんばりましょう。